昭和大学江東豊洲病院外科系診療センター泌尿器科

主な泌尿器疾患について

男性機能障害(ED)

当科では男性機能障害に関しても積極的に治療を行っており、前立腺癌治療後の勃起障害に関しても治療を行っております。
診察は医師とマンツーマンで行いプライバシーの守秘に努めております。

EDとは?

性交の際に有効な陰茎の勃起が得られないため、満足な性交が行えない状態のことを「勃起障害(ED:Erectile Dysfunction)」と呼んでいます。以前はインポテンツと呼ばれていたものです。現在はEDと呼ばれ、ガイドラインでは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態」とされています。
日本での勃起障害患者数は、常にできない重症例と時々できない中等症例をあわせると1130万人と推計されています。さらに、たまにできないなどの軽症例を含めるとかなりの人数になります。また、約2000組の夫婦の調査で、約30%がEDの経験があると回答しています。日本ではなかなか医療機関に受診しにくいことも問題になっています。
EDは心血管疾患とも関連があると言われる全身疾患の1つでもあり、必要に応じて他科との連携も行っております。

男性性機能障害について
白井將文:日本臨床60:200-202,2002

EDのしくみ

陰茎の海綿体に血液が流れ込み、それと同時に流出路が閉ざされて血液が陰茎内に高圧に充満することで、陰茎の伸展と硬直が引き起され、勃起がおこります。その障害は次のように分類されています。

EDのしくみ

EDの分類

a)器質性
陰茎の血管に問題があり陰茎に血液を十分満たすことの出来ない血管性勃起障害、陰茎自体の構造に問題がある陰茎性勃起障害、消化器系手術などで勃起をつかさどる神経が障害されておこる神経性勃起障害、男性ホルモンや脳下垂体、甲状腺の働きの障害のホルモン分泌異常でおこる内分泌性勃起障害などがあります。

b)心因性
職場や家庭の心理的ストレスから引き起されるもの、その他、精神的な要因が関連している場合です。若い人の多くはこちらと言われています。

c)混合性
上記2つの混合がしている場合が挙げられます。

EDの診断

まず問診を行って、勃起不全の程度、契機や状況を確認します。国際勃起機能スコアという問診表が世界各国で広く使用されており、これを用いて勃起障害の程度を客観的に評価します。これまで行ったことのある手術、現在かかっている病気や飲んでいる薬などを把握することで、勃起障害の原因を絞り込んでいきます。 また、下記の検査を必要に応じて行い、治療を行っていきます。

検査

問診(問診表)
血液検査(一般項目、各種ホルモン検査)
尿検査
エコー検査
心電図
動脈硬化検査

EDの治療(自費治療になります)

a) PDE-5阻害薬⇒こちらが治療の中心です。
薬物治療が治療の中心となります。PDE-5阻害剤というバイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類を患者さんの状態に合わせて処方します。有効率は60~80%です。これらの薬はあくまで勃起の発現、持続を助けるものであり、勃起自体をおこすのではありません。
これらの薬剤を使用するにあたっては、他の薬剤との併用禁忌、注意を守ること、副作用の発現に十分注意すること、使用方法をきちんと守ることが大切です。また、インターネットでの薬剤購入は、ニセモノを入手するリスクが高く危険とされています。必ず専門医より処方を受けることをお勧めします。

当院近隣の薬局で処方した場合です。
バイアグラ(25mg) ⇒ 1,042円
バイアグラ(50mg) ⇒ 1,220円
レビトラ(20mg) ⇒ 1,296円
シアリス(10mg) ⇒ 1,314円
シアリス(20mg) ⇒ 1,408円
※薬剤の参考価格です。診察料、調剤料は別途かかります。

EDの治療

b)男性ホルモン注射
テストステロン低下が原因と思われるEDには、テストステロン補充療法を行います。効果がある場合は3か月ほど継続して行います。

c)陰茎海綿体注射
当科では積極的におこなっておりませんが、必要、希望に応じて適切な医療機関にご紹介いたします。

EDは心筋梗塞、脳血管障害のサイン

EDと動脈硬化は関連が示されていて、EDは心筋梗塞、脳血管疾患等の前駆症状と言われています。勃起は血管の拡張により起こりますが、拡張不良となるとEDが起こります。全身に動脈硬化が進行すると、血管のサイズの小さい器官(陰茎)から症状が出現すると言われています。陰茎の血管は心血管、脳血管よりも細いため、EDが動脈硬化を示す早期のマーカーと言われています。当科では必要に応じて、動脈硬化の検査を行い、大学病院という強みを生かして、他科とも連携して治療に当たっていきます。

EDは心筋梗塞、脳血管障害のサイン

EDは一人で悩まず、医師に相談してみることが大切です。
まずは気軽に受診してみたらいかがでしょうか?