医局紹介と入局案内
医局紹介
昭和大学江東豊洲病院は、2014年に開院した新しい病院です。周囲は2020年オリンピックに向けた開発、築地市場の移転、さらに高層マンションが次々と建設され人口も急増している都内の新しい発展著しい話題のスポットになっています。
当泌尿器科の母体である昭和大学医学部泌尿器科学講座は、開講から80年が経過した歴史の古い医局です。
旗の台にある昭和大学病院、藤ヶ丘病院、横浜市北部病院、そして江東豊洲病院と主関連施設がすべて都内および近郊に集中しており、互いに密な連携と専門化による紹介体制が構築されています。
入局すると、これらの関連病院を個人の要望を含めフレキシブルに各病院を移動しながらの研修が可能になっています。昭和大学泌尿器科学講座には現在28名の医師が在籍し、各病院を異動しながら研鑽を積んでいます。
江東豊洲病院泌尿器科に関しては、少数精鋭ならでの緊密で充実した、高い専門性をもった臨床研修を行っています。
また、重視していることの一つに積極的な海外医師との交流があります。
海外医師との継続的な連携を持ち、友情を深めることは非常に大切です。互いに文化、医療状況が異なる中で異国の医療とその考え方を学ぶことでき、日本よりもあらゆる分野で承認、導入の早い最新治療を常にアップデートすることができます。


そのため、年に数回外国人医師を招き、英語症例検討会や研修医への米国教育システムやトピックスの講義を行っています。
若手医師の学会発表の練習の場としての海外での研究会の主催も毎年、東京と米国ハワイにて行っています。 このような連携体制は、当科医師の留学時代から積み重ねてきたものです。現在では、米国ハワイ大学とは、医学部学生の短期留学先としても提携するようになりました。



自分の将来に関して、専門科を決めるのは大変心悩ませる大きな決定事項だと思います。泌尿器科に少しでも興味のある方を男女問わず歓迎しています。
特に女性泌尿器科医師は、近年需要が非常に高まっており、学会にも女性医師の会が存在するなど、働きやすい職場が確立されています。
入局希望や見学は随時受け付けていますので、興味のある方は是非一度、気軽にご連絡ください。
昭和大学江東豊洲病院 外科系診療センター泌尿器科
診療科長・教授/
昭和大学江東豊洲病院 研修管理委委員長:
深貝 隆志
入局・見学希望などの
お問合せ先
- 03-6204-6910(代表)
- toyosu-uro@med.showa-u.ac.jp
- 医局長:五十嵐 敦

入局案内
医学部学生時代の泌尿器科臨床実習の経験やこれまでの研修医生活の中で、泌尿器科がどのような科か理解されている方も多いと思いますが、改めてご説明します。
日本では、泌尿器科は一昔前は性病を扱う科というイメージがあり、皮膚泌尿器科という皮膚科に付随した科のように扱われていた経緯がありました。
しかし実際には、泌尿器科は世界的には「泌尿器外科」としての認識がなされ、外科の一分野に属しており、主要な役割は尿路性器癌の治療を中心とした外科治療にあります。さらに、なかでも泌尿器の主要疾患である『前立腺癌』は、欧米の男性の悪性腫瘍の中で最も頻度が高い癌であることから、世界では泌尿器科医は外科医の中心的な存在であり、最も人気のある科の一つになっています。
また、日本でも生活様式の欧米化とともに前立腺癌は急増しており、男性の悪性腫瘍の中で2016年の予測羅患数は最多になっています。このような現状から泌尿器科医の需要は急増しており、今後日本の泌尿器科医も欧米と同様の立場になっていくことが予想されます。

さらに泌尿器科では、尿路生殖器の悪性腫瘍の他にも幅広い領域の疾患に関与しています。
尿路性器悪性腫瘍
腎癌は、従来の開放手術に代わり体腔鏡下手術を中心に行っています。また、切除不能癌・転移巣に対する分子標的薬治療のレジメンの確立により多彩な治療選択肢が選べるようになっています。
前立腺癌は診断、治療、研究とも最も進歩している分野です。新しい診断、手術法(ロボット支援手術など)、放射線療法(小線源治療やIMRTなど)、新規抗男性ホルモン療法、化学療法など様々な治療法が確立されています。
抗癌化学療法も新しいレジメンが続々と登場しており、尿路上皮癌(膀胱癌、尿管癌、腎盂癌)、精巣癌に対して適用されています。




尿路結石症
近年生活習慣病との関連から増加しており、男性の13%、女性 の8%が罹患するといわれています。治療の選択肢も開放手術はほとんどなくなり、体外衝撃波破砕術(ESWL)、尿管鏡手術(TUL・f-TUL)、経皮的腎砕石術(PNL)など多彩なさまざまな治療法が選べる時代になっています。
当科ではTUL・f-TUL・PNLの結石内視鏡手術を難治性尿路結石症例に数多く施行しています。




排尿機能障害
前立腺肥大症は、α1ブロッカーやテストステロン値を下げない抗男性ホルモン療法などの薬物療法と、バイポーラTURやレーザーを使用した内視鏡的前立腺核出術(HoLEP)などの低侵襲な治療法が確立しています。
また過活動膀胱、間質性膀胱炎などの原因の解明と、それに伴う保存療法が発展してきました。また腹圧性尿失禁や骨盤臓器脱などの、婦人科との境界領域であるUrogynecologyの分野である女性骨盤底外科も進歩しています。



